2012年7月11日水曜日

「折れた竜骨」米澤穂信 (東京創元社)


あらすじ
そこは剣と魔術が跋扈する、こことは違うもう一つの世界。
舞台は中世のヨーロッパ。ロンドンから船で北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島の物語。
ソロン諸島領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。
ファルクは、恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士がソロン諸島領主すなわちアミーナの父の命を狙っている、と告げにソロン諸島に来たというのだが……。
ソロン諸島領主はファルクの忠告の甲斐なく、魔術に斃れてしまった。
容疑者はいずれ劣らぬ怪しげな八人の傭兵たち。
犯人は誰なのか? 真相は? 「推理」の力は果たして魔術に対抗しうるのか。

「折れた竜骨」は、概ねこのようなお話です。
 実を言うと、魔術が出てくるということで何でもありな展開を想像してしまい、推理小説として成立するのか読み始めるまで不安でした。

 ですが、魔術の執行には予め取り決められた手続きや制約が用意されているため、想像していたような何でもありな展開にはならず、思ったほどファンタジーではなかったです。


 魔術に係る手続きや制約が密室を作る設定の一つになっていますので、魔術の発動条件などが推理の鍵にもなってきます。犯人探しにはかなり地道な聞き込み捜査がされます。

 舞台こそファンタジーですが、内容的には本格推理の様相です。最終的なキーワードは全ての人間の言葉を疑って論理的に検証しろ、みたいなラストでしたけども。

 私は推理よりも、むしろ活劇みたいな部分の話に引き込まれました。
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