2011年9月13日火曜日

「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉 (小学館文庫)



久し振りに軽めでサクサク読めて面白い小説でした。
個人的には、しばしば出てくるお嬢様である主人公のお嬢様らしからぬ台詞が好きでしたね。
「○○だっつーの!」とか「××でしょーが!」とか(笑)

本書の帯で目にする、執事の無礼な台詞「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」とかももちろん面白いのですが、やはりその後に続く感情的になったお嬢様の反応が一番好きかな。
基本的に短編で全六話。一話あたり40ページほど。
推理小説って難しそうとか、分厚い本を見るだけで頭が痛くなるという方でも、これは読みやすいと思いますよ。


推理の内容的な部分に関しては多少クレームがあるかもしれませんが、解答に辿り着くための材料は一応ちゃんと配置されていたりします。
ただこの作品に関しては謎解きそのものよりも、登場人物たちのコメディのような絡みの方が魅力的だと思います。
だからこそ10月からテレビドラマ化されることになったのかもですね~。


2011年9月10日土曜日

「難民探偵」西尾維新 (講談社文庫)



タイトルに釣られたクマー(´・ω・`)
思わずそんな感想が出てしまいました。
タイトルは面白そうだったんだけどなぁ。
とりあえず読みにくい。
読みにくさの原因が何なのかは分かってるんですけど、これってわざとなのかなぁ。

トリックと言うか最後の謎解き部分は悪くないと思います。
個人的には、内側から閉める鍵をどうやって閉めたのかの説明は欲しかったところですが。

主人公(?)の女の子は、話の展開上、別に就職浪人である必要性とかは全くなさげ。
この辺にそんなにページ数割かなくてもいいじゃん。


事件絡みの話が動き始めるのが半分以上読み進めてからということで、前半はかなり苦痛でした。
あとこの方の「クビキリサイクル」も読みましたが、どうも端的に表現するのを嫌っているのか、絵画で言うと印象派のような、ぼやかしつつ全体像を作っていくような感じなんですよね。
自分なりの表現の切り口となる言葉でスパスパ伝えてもらう方が、私は好きかなぁ。


2011年9月5日月曜日

「時生」東野圭吾 (講談社文庫)



やばかった。
危うく泣きそうになるところありました。
結局泣かなかったけど。
以前読んだ「秘密」よりも、私はこっちの「時生」の方が好きかなぁ。
時間を越えて息子が父親に会いに行くとか、ありえない話という点では「秘密」同様ではあるんだけど、まぁ「世にも奇妙な物語」みたいな感じで、あくまで娯楽と割り切るなら充分楽しむことができた作品です。

時間と共に人は変わっていくものだろうけど、それでもこんな短期間でそこまで人間変われるもんかね? とか疑問が残るところもありますが、そこは目を瞑りましょう(笑)
構成もさすがと言うべきなんでしょうか、上手いなぁと思わされました。
冒頭二十数ページ目の話が、後半のクライマックスに繋がる伏線になってた時には、思わず「すげ~」なんて思ってしまいました。


人は生まれたら、その時点でいつか死ぬ。
価値も意味も、そんなものあるんだかないんだか分かんないけど生きて、死ぬ。
そこに自分なりの意味や価値を自ら造り出すことができたなら、その生きる時間の長さというものが例え短くとも、充分全うできたと満足できるものなのかもしれない。